2014年度よりJCダートは中京開催
<2013年10月1日>
阪神競馬場で行われているGⅠジャパンカップダート(12月)が、
来年から距離は同じ1800メートルで中京競馬場に
舞台を移して実施されることが30日、分かった。
~sanspo.comより~
JRAとしては、どうしても「左回り」にこだわりたいようです。
何の事かわからない方のために、軽くJCダートの歴史を。
JCダートとは、国内最高峰レースであり国際競走に位置づけられていて、
毎年各国からスターホースがやってくる(近年はあまり来ないが)、
ジャパンカップ(東京芝2400)に付随するように、2000年に創設されました。
ジャパンカップ同様、国際競走として位置づけ、
海外馬の参戦を促す施策がとられることになりました。
創設した2000年から2007年までは東京ダ2100mで。
2008年からは阪神ダ1800mで開催されています。
しかし、創設当初は何頭かの参戦があったが、
2009年のティズウェイを最後に、海外馬の参戦はありません。
理由は何点かあります。
東京開催時代は、ダ2100mという距離の問題。
海外(主に北米)の主流距離は2000m。
中途半端な距離とスタートから第1コーナーまでの距離が短く、
能力以前の有利不利が働くため敬遠されがちでした。
距離・形状の課題を克服するために阪神開催に変わったものの、
今度は海外(主に北米)の主流なのは左回りコースなため、
右回りコースの阪神競馬場が嫌われました。
そして、北米最大の国際レースであるブリーダーズカップ・クラシックの
開催のすぐ後ということで、スターホースは調整が間に合わない。
さらに、馬場質が海外(主に北米)はスピードの出やすい「土」であるのに対し、
日本の馬場はスピード出にくい「砂」である。
これらの要因もあって、海外馬が参戦した過去9レースで、
入着したのは’03年のフリートストリートダンサーだけである。
その時も不良馬場でスピードの出やすい馬場であったことも無視できない。
クロフネが衝撃の圧勝をした’01年のレースに出走したリドパレス(8着)は、
米GⅠ連勝で当時のダート最強馬と謳われていたし、
前述のティズウェイ(12着)も生涯成績で惨敗したのは同レースぐらい。
決してレベルの低い馬ばかりが来ていたわけでは無いのですが、
ほとんどの馬が日本の馬場に適応できませんでした。
来年から中京開催に変わることにより、
距離に続いて、コース形状(左回り)の問題も解消されることになります。
ただし、馬場質と開催時期の根本的な問題は残ったままです。
馬場質に関しては、今更どうしようもありません。
オールウェザーにするという案もありますが、
スピード決着になるオールウェザーだと、現在の日本のダート血統は、
淘汰されるかもしれません。
開催時期をずらす方法は簡単にできそうなんですが、
例えば、開催時期を阪神JF・朝日杯FSの後ろにずらすとなると、
今度は年末の大井競馬場で開催される交流GⅠ東京大賞典に、
中央のスターホースが出走できなくなります。
となると、苦しい台所事情の地方競馬も興行的に打撃が。
おいそれと開催時期をずらすこともできません。
阪神競馬場を主戦場としている管理人としては残念でならないですが、
海外馬の参戦が、競馬場変更でどのようになるか今は見守りたいです。
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