パドックとは
競馬中継を見ていると、レースとは別に、
円形状のスペースで馬がグルグル回っている映像が
流されていますよね?
あのスペースの事を
パドック
と言います。
パドックで馬を周回させることにより、
ファンや馬券購入者に競走馬の状態を見せています。
テレビだとそれぞれの馬にスポットあててオッズの読み出しや表示、
解説者が馬の状態を分かりやすく(?)説明してくれていますよね。
馬の状態を見せる他にも、
レース前でテンションの上がってきた競走馬を
数周回、同じところを歩かせることにより、落ち着かせたり、
逆に人前に出すことで、レースが近いことを教えて、
テンションを上げさていく効果もあったりします。
ただ、競馬初心者(中級者以上も)が、
パドックで馬の良し悪しを判断するのは無理
それこそ、パドックを常に見続けている人でないと難しい。
なら、パドック見ても意味ないじゃん
と思われるかもしれませんが、
微妙な状態の変化は判断するのは難しいですが、
「明らかに調子の悪そうな馬」というのは存在します。
この「明らかに調子の悪そうな馬」というのは、
だいたい、大幅に馬体重が減っている馬が多いので、
馬体重発表されたときに、「-15kg」とか表示されていれば、
パドックで確認することをお勧めします。
(目安は「-10kg」以上)
一般的に、テレビのパドックで馬の状態を見ても、
番組構成上、1頭の競走馬が映し出されている時間帯が短いので、
競走馬全体の状態を確認するには時間が少ないため、
あまり意味をなさないのですが、
(ですのでパドックは現場で観ることが大事。)
そのテレビでさえ「調子が悪そうな馬」と感じたなら、
おそらく、本当に調子が悪いと思われます。
ただし、テレビの場合気を付けてもらいたいのが、
パドック解説者の説明はなるべく聞かないようにしましょう。
パドック解説者は自身の予想が既に出来上がった状態で、
パドック中継の解説をしているため、
どうしても出来上がっている予想に色眼鏡をかけてみてしまうため、
見た目の印象が悪くても、否定的な言葉を出しづらい事があります。
本当に馬の状態だけを判断して、
良し悪しを出しているパドック解説者は、
(ゼロではないが)あまり見かけません。
ですので、(テレビで)確かめておきたい馬がいるなら、
テレビの音を消して映像だけで確認することをお勧めします。
少し古い話ですが、
2006年の東海ステークス(GⅡ)でヴァーミリアンという競走馬が
出走していました。
後に、GⅠ/JpnⅠ(Jpnは別の機会に説明します)を
9勝(日本最多)することになる競走馬です。
浦和記念(地方GⅡ)、ダイオライト記念(地方GⅡ)と圧勝続きで、
当時1.8倍の圧倒的1番人気でした。
しかし、当時の馬体重は「-21kg」。
原因は虫歯によって飼葉(かいば:馬の御飯)を食べなかったことによるモノ。
僕自身も馬を見る目は無いのですが、
この時のヴァーミリアンは、テレビ越しでも体調悪そうに歩いていました。
しかし、パドック解説者は特に否定する言葉もなく、
たんたんと職務を全うしていました。
結果レース中に心房細動も発症し、1着から5秒近く負ける最下位でした。
これ以降僕はパドック解説者の説明を、話半分で聞くようになりました。
この後のヴァーミリアンの快進撃を見る限り、
このレースは、あきらかに不調による敗退です。
このように、素人同然の僕でさえ分かるレベルの不調というのは、
たしかにあるので、皆さんも気になる馬がいた場合は確認してみてください。
個人的には、現場のパドックでもない限り、
パドック見る時間を他の予想に費やした方が良いと思っていますが、
馬を見る目を養うには練習になりますし、
ゆくゆくは自分の肥やしになると思いますので、
購入レースでなかったり、馬券購入に余裕のある方は、
ジックリ見るのも良いかもしれませんね。
~ひとこと豆知識~
パドックの周回は、本馬場の周回コース関係なく、
佐賀競馬場を除く、日本のすべての競馬場が「左回り」になっています。
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