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調教コースを知ろう

前回は調教とはどういうモノがあるか説明しました。

では、実際に調教が行われている場所には、
どのような調教施設があるか説明します。

以前にも説明しましたが、
中央競馬において、調教施設とは大きく分けて2か所あります。

西日本を拠点とする厩舎が集まる栗東トレーニングセンター。
東日本を拠点とする厩舎が集まる美浦トレーニングセンター。

では、この2つのトレーニングセンターには
どのような施設があるのでしょう?

 

~栗東トレーニングセンター~

● Aコース
障害馬専用の芝コース。

● Bコース
1周1600mのダートコース。新聞などの表記では「栗B」と書かれます。
京都競馬場と似ている特徴があり、
芝・ダート共に京都競馬場の短距離戦では効果があります。

● Cコース
1週1800mのウッドチップコース。新聞などの表記では「CW」と書かれます。
現在(2013年)の栗東での「コース追い」と言えば、
大体がこのコースになります。
6ハロンを82秒ぐらいが古馬の基準と考えてください。
※ウッドチップとは木くず等の事。

● Dコース(芝)
1周1950mの芝コース。新聞などの表記では「栗芝」と書かれます。
あまり使用されることはありませんが、ウッドコースが雨で水分を含んで、
重い状態になった場合、脚元の負担を軽減するために、
芝コースへ変更する場合があります。

● Dコース(ポリトラック)
1周2038mのポリトラックコース。新聞などの表記では「DP」と書かれます。
2009年にウッドからポリトラックへと変更されました。
ポリトラックとは化学繊維等を混ぜた混合物で、クッション性・排水性に優れる為、
悪天候でもウッドコースと変わらない調教ができる事に利点があります。
クッション性に優れる為、脚元が弱い馬などはココで追い切られます。
調教時計は、ウッドコースよりも速くなるので、
実戦に即した「スピード」のある調教が可能です。
しかしその反面、「パワー」をつけるという分では、
ウッドコースに劣ります。
ですので、ディープインパクトなどの数々の名馬を育てた「DW」を
無くしてまで作る必要があったのか、個人的には疑問です。

● Eコース
1周2200mのダートコース。新聞などの表記では「栗E」と書かれます。
栗東トレセンの1番外周にあたります。主にゲート練習で使われます。

● 坂路
計測区間が800mというウッドチップの坂道です。
新聞などの表記では「栗坂」と書かれます。
計測スタート地点から230mを過ぎたところから「く」の字に曲がり、
残り570mが直線になっています。勾配も美浦トレセンの坂路よりも大きい。
追いきりでは、4ハロン53秒ぐらいが基準です。
また、コース追いの前にウォーミングアップ目的で使用されることもあります。

 

~美浦トレーニングセンター~

美浦トレーニングセンターは、北馬場と南馬場の2つに分かれています。

<北馬場>

● Aコース
1周1370mのダートコースと、1447mの芝コースがあります。
新聞などの表記では「北A」と書かれます。
ほぼ障害馬専用のコースです。

● Bコース
1周1600mのダートコース。新聞などの表記では「北B」と書かれます。
Cコースもダートのため、ココで追い切る馬はほとんどいません。
小回りで折り合いをつけるための調教等に使われます。

● Cコース
1周1800mのダートコース。新聞などの表記では「北C」と書かれます。
北馬場で行われる調教のほとんどの馬がココで行われます。
ただし、南馬場のDコースよりも小さいため運動量は少なめです。

 

<南馬場>

● Aコース
1周1370mのダートコース。新聞などの表記では「南A」と書かれます。
周回距離が短すぎる為、あまりココで調教する馬はいません。

● Bコース
1周1600mのウッドチップコース。新聞などでは「南W」と書かれます。
美浦で最も多くの馬が調教を行っています。
5ハロン66秒前後が基準。

● Cコース(芝)
1周1800mの芝コース。新聞などでは「南芝」と書かれます。
雨などでBコースのウッドが重たくなると、芝に変更されることがあります。
特に、東京や新潟が開催されている期間中、左回りに変更されるため、
Cコースでの追い切りが有効な場合があります。

● Cコース(ポリトラック)
1周1858mのポリトラックコース。新聞などでは「南P」と書かれます。
栗東より先の2008年に新設されました。効果は栗東のものと同じです。
5ハロン65秒前後が基準。

● Dコース
1周2000mのダートコース。新聞などでは「南D」と書かれます。
周回距離が長いため、美浦でのダート調教は、
Aコースよりも、Dコースで追い切られることが多いです。
同時に運動量が多いために、中間の本数が少なくても、
しっかりと調教がつまれていることになります。

● 坂路
2004年より計測区間が800mに延ばされたウッドチップの坂道です。
コース外周にそって「つ」の字型に追い切られるため、
左回りの競馬場で効果を発揮しやすいです。
ただし、栗東に比べて高低差が少ないために運動量としては軽めです。

 

 
どの調教コースでどのように追い切られたかは、
競馬をやる上で、非常に大事な要素の1つです。

初心者の時点では、レースが行われる週に該当馬が
「コース追い」だったか「坂路追い」だったか、
その区別をつける所ぐらいから始めていきましょう。

 

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