トラヴァーズS(2015)は、Keen IceがAmerican Pharoahを破る
トラヴァーズS【Travers Stakes】
(米・サラトガ競馬場・ダ10F)
トラヴァーズSは3歳限定のダート中距離戦。
3歳馬にとってはケンタッキーダービー・プリークネスS・ベルモントSの
3冠レースの次に、勝ちのあるレースとして知られています。
トラヴァーズS含めて「3歳4冠」と称する場合もあるほどです。
今年は37年ぶりの3冠馬となったAmerican Pharoah(アメリカンフェイロー・ファラオ)が、
前走8/2に行われたハスケル招待で大楽勝して以来の出走。
3冠馬が出走するのは前回のAffirmed(アファームド)以来37年ぶり。
Affirmedは1位入線も進路妨害により降着。
3冠路線およびトラヴァーズSでも全て2着と思われたAlydar(アリダー)が、
成績上ではリベンジを果たすことになりました。
もし、American Pharoahが優勝すると、
1941年のWhirlaway(ワーラウェイ)以来74年ぶりの米4冠馬達成となります。
他の出走馬に目を移すと、大体はこれまでに負かしてきた相手。
ベルモントS2着のFrosted(フロステッド)。ハスケル招待2着のKeen Ice(キーンアイス)。
ハスケル招待3着のUpstart(アップスタート)など。
唯一新鮮味があるのは前走ジムダンディSで快勝したTexas Red(テキサスレッド)。
ただ、2歳時のFront Runner(GⅠ)で一度American Pharoahの3着と、
敗れています。それ以来の対戦ですが、はたして。
レースは、抜群のスタートを切ったAmerican Pharoahがハナ。
それをFrostedが徹底マーク。
3コーナーすぎでAmerican Phaoahが追い出しに入り、
Fostedもそれについていき2頭が激しく競り合う。
直線American Pharoahが一旦抜け出すも、
中団から脚を伸ばしてきたKeen Iceがゴール前で
差し切っての勝利。
American Pharoahはデビュー戦以来の敗戦となりました。
FrostedとKeen Iceの合わせ技一本と言ったところ。
これでKeen Ice(牡3)は10戦2勝。重賞・GⅠ共に初勝利。
ケンタッキーダービー(7着)、ベルモントS(3着)、ハスケル招待(2着)と、
American Pharoahの後塵を喫していましたが、ついにリベンジ。
父はBCクラシック・ドバイWC両制覇などGⅠ7勝の名馬Curlin(カーリン)。
種牡馬としてもベルモントS勝ち馬Palace Malice(パレスマリス)や、
今年ニューヨーク牝馬3冠(トリプルティアラ)を狙いアラバマSに出走も、
3着に敗れたCuralina(カラライナ)など輩出。
母父Awesome Again(オーサムアゲイン)はBCクラシック(1998年)勝ち馬。
BCクラシック(2004年)レコード勝ちのGhostzapper(ゴーストザッパー)など、
種牡馬としても成功。
伯母のCoal Play(コールプレイ)は米GⅢのサルヴェイターマイルS勝ち馬。
他の家系にもビッグタイトル事ないにしろアメリカ重賞で活躍する馬多数。
中央2勝のポップリヴァーサルや、ちょうど29日の土曜の未勝利戦で
8着と敗れたシゲルホウネンサイの兄弟はこの牝系に属します。
トラヴァーズS(2015.8.29)
1.Keen Ice 2.01.57(良)
2.American Pharoah 3/4
3.Frosted 2・1/4
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