’13キングジョージ馬ノヴェリスト、社台SSに無事到着
<2013年11月26日>
来年度から社台スタリオンステーションで種牡馬生活を
スタートさせる愛国産馬ノヴェリスト(牡4歳)が25日、
輸入検疫を終えて同スタリオンに到着した。
~netkeiba.comより~
以前も書きましたが、今年のキングジョージ6世&QESを、
圧巻のレコード勝ちしたノヴェリストが、
26日無事に社台SSに到着し、同場所で来年度より種牡馬生活が始まります。
さて、前回すでにノヴェリストが日本で種牡馬になる事について書きましたので、
今回は血統について、もう少し。
血統についても前回少し触れたのですが、
ノヴェリストはブランドフォード系。
日本での父系ブランドフォードは、消えたと言っても過言ではありません。
近年の日本競馬のサンデーサイレンス系飽和状態を緩和するために、
海外のビッグネームを毎年のように日本に取り入れています。
最近ではチチカステナンゴや、ハービンジャー・ワークフォース、
サマーバード、などが有名でしょうか。
あとは、先日のモンテロッソやキングズベストなどを含めて
ダーレーが共用で輸入しています。
ただ、この馬達は近代日本競馬でも比較的活躍していて、
ある程度予想の出来る系統。
早逝したチチカステナンゴはグレイソヴリン系。
ハービンジャーはダンチヒ系。
ワークフォースはミスプロ系(キングマンボ)。
モンテロッソもミスプロ系。
しかし前回も書きましたが、ブランドフォード系は戦前戦後は
活躍馬を輩出していたものの、次第に衰退していきました。
最後に活躍したブランドフォード系の馬といえば、JRA所属馬だと
1986年に小倉記念を制したヤクモデザイヤー。
GⅠ級となると、1980年日本ダービー馬オペックホースまでさかのぼります。
海外馬含めると、1988年ジャパンカップを制したペイザバトラーがいます。
現在でブランドフォード系の馬が走るのは
ノヴェリストの父でもあるMonsun産駒か、
シロッコ産駒が輸入されるぐらいでしょうか。
ただ、ヤクモデザイヤーやオペックホースの父であるリマンドは、
メジロマックイーンの母メジロオーロラや、
アグネスタキオンの祖母アグネスレディーの父として、
その血を残しました。
母系でも衰退しつつあるものの、日本で走る下地は一応あります。
父系からその名が消えて久しくなりますので、
サンデー系との相性も、先のビッグネーム輸入馬よりも未知数。
もし嵌れば、これほど大きい風は無いでしょう。
ノヴェリストの母系に目をやると、イルドブルボンが入ってます。
ニジンスキーの直子で、自身はキングジョージを勝利。
英ダービー馬カーヤジ等活躍馬を多く輩出しながら日本に輸入。
しかし、日本では目立った活躍馬を出せませんでした。
万能血統と言われるニジンスキー系ですが、イルドブルボンは
どちからというと欧州系のパワー・スタミナタイプだったのが災いしたのか、
スピード競馬へと変わっていた日本競馬に対応できなかったようです。
ただし、母父としてシルクライトニングやエリモダンディ等、
活躍馬を輩出しています。(いずれも相手はブライアンズタイム)
イルドブルボンは相手も重い血統の馬だと、
日本では対応できませんでした。
ブランドフォード系もどちらかというと、スタミナタイプの系統ですので、
この配合が日本の馬場に合うかどうか微妙なところですが、
ノヴェリスト自身のスピード競馬に対応する走りを見ていると、
それも杞憂に終わるかもしれません。
(それだけにジャパンカップでの走りを確認したかった)
なんにせよ、前述のように先の大物種牡馬たちよりは、
良い意味でも悪い意味でも楽しみな存在といえます。
血統面でのスタミナは文句なしでしょう。
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