『馬券裁判』を読み終えて
『馬券裁判』を読み終えて
先日出版されました『馬券裁判』を読みました。
『馬券裁判』 著:卍 出版:メタモル出版
テレビや新聞でも大きく話題になったので、
競馬ファンのみならず、一般の方にも知れ渡った裁判です。
この裁判について簡単に要旨をまとめると、
独自の方法で馬券をインターネット上で購入し、
数年間で億を超える収支をあげていた卍(まんじ)氏
(”卍”はハンドルネーム)に対し、
国税局が無申告分の税金を納めよと言ってきたものの、
その納税額は競馬であげた利益分をはるかに上回るもので、
その課税対象の争点が争われた裁判です。
結果は既に知られている通り、
被告側の主張の一部が認められ、検察側が突き付けた税額よりも
大幅に減額がされる事となり、実質被告側の勝利となりました。
これにより馬券の課税に対する法律も変更が加えられることに。
今回卍氏が出版したこの本では、
その裁判のいきさつや、卍氏がどのように馬券を購入し、
億を超える利益を上げてきたかが書かれています。
内容につては、
大きく分けて、紹介・裁判・予想方法の3つ。
予想方法関して既に出版されている書籍
(『馬券裁判男の予想法を解明する本』など)に、
『馬券裁判男の予想法を解明する本』 著:競馬王取材班 出版:ガイドワークス
記載されているものとほぼ変わらず。
どの指数をどのように出していたか、”例”は記載されているものの、
具体的な内容までは書かれていませんでした。
(当然と言えば当然です)
むしろ、検察の訪問から裁判までの流れの方が、
当事者だけに具体的な内容で読みごたえもあったように思えます。
あと、こういったニュースを聞くにつれ、
卍氏のように楽に数千万~億を稼げると思いがちですが、
卍氏自身も不断の努力を続けてきたからこその結果であると、
あらためて思わせる本の内容でした。
この本で馬券が取れるといったハウツー本ではありませんが、
馬券購入者であれば、一読の余地はあると思います。
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