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トライアルレースとステップレース

今回はトライアルレースとステップレースを説明します。

この2つは意味合い的には同じです。
「A」というレースを最大の目標にして、
「B」や「C」というレースで賞金を稼いだり、
調整のために出走させたりします。

この「B」や「C」にあたるのがステップレースと言われるものです。

トライアルレースは、広義ではステップレースの一部ですが、
単なるステップレースと違い、「A」というレースに出走する権利を、
「B」や「C」のレースの着順で得る事が出来ます。

以前、別項目でチラッと書きましたが、
OPやGⅠなどの重賞レースは、出走登録馬がそのレースに出走できる頭数の
上限を超えた場合、収得賞金の多さで出走馬が決まります。

つまり、賞金額が多ければ多いほど自由にレースを選べるわけですね。
(※過去1年以内の収得賞金額で算定)

しかし、これだと収得賞金額の低い馬は、
クラシック(トライアルレースは3歳GⅠが対象)に出走が叶いません。

 

具体的な例(極端ですが)を出しますと、

<A馬>
2歳新馬1着→2歳OP(本賞金1600万)1着→3歳重賞10着→3歳OP10着

<B馬>
3歳未勝利1着→2歳重賞3着→3歳重賞3着→3歳重賞3着

この時点で
A馬の収得賞金額は1200万
B馬の収得賞金額は400万

A馬は問題なく本番のクラシックGⅠに出走できます。
B馬は、登録馬が上限割れしない限り出走できません

 

しかし、A馬・B馬どちらが本番で好走できそうですか?

 

あきらかにB馬ですよね。

 

こういった、賞金額の不利を無くすために
トライアルレースが組まれています。

 

では、具体的にトライアルレースを書いていきます。

2014年度より、古馬GⅠにもトライアルレースが設けられました。
これについては、別ページにて記載します。

<3歳トライアル>(2014年現在)

桜花賞
レース名 競馬場 距離 出走権利
チューリップ賞 阪神 芝1600 3着以内
アネモネS 中山 芝1600 2着以内
フィリーズレビュー 阪神 芝1400 3着以内

~解説~
桜花賞(阪神・芝1600)と同条件のチューリップ賞は、
本番でも直結しやすいので、このレースで3着以内に入って
権利をとった馬は注意しましょう。
逆に、他の2レース、特にアネモネSで権利をとっても、
本番で通用することは少ないです。

 

皐月賞
レース名 競馬場 距離 出走権利
弥生賞 中山 芝2000 3着以内
若葉S 阪神 芝2000 2着以内
スプリングS 中山 芝1800 3着以内

~解説~
桜花賞のチューリップ賞同様、本番と同条件である弥生賞での
権利取りした馬は要注意です。ただ、桜花賞ほどの偏りはないので、
このトライアルレースや他のステップレースから出走してきた馬も、
本番で好走します。

 

優駿牝馬
レース名 競馬場 距離 出走権利
桜花賞 阪神 芝1600 4着以内
フローラS 東京 芝2000 3着以内
スイートピーS 東京 芝1800 2着以内

~解説~
はっきり、桜花賞からの馬が好走します。
フローラSからもボチボチ出ていますが、スイートピーSで権利取りし、
本番で優勝したのはカワカミプリンセス1頭のみ。

 

東京優駿
レース名 競馬場 距離 出走権利
皐月賞 中山 芝2000 4着以内
青葉賞 東京 芝2400 2着以内
プリンシパルS 東京 芝2000 1着のみ

~解説~
各方面からの好走が目立つので、特にトライアルの重要制は高くないです。
トライアルレースであるプリンシパルSですら、ダンスインザダークの2着のみ。

 

秋華賞
レース名 競馬場 距離 出走権利
紫苑S 中山 芝2000 2着以内
ローズS 阪神 芝1800 3着以内

~解説~
秋華賞は春のクラシックで好走した馬が、
そのまま好走することの方が多いので、
トライアルの意味合いとしてはあまり強くありません。

 

菊花賞
レース名 競馬場 距離 出走権利
セントライト記念 中山 芝2200 3着以内
神戸新聞杯 阪神 芝2400 3着以内

~解説~
菊花賞は距離(芝3000)の面から、ここで権利をとっても、
スタミナや血統の理由から菊花賞には向かわない場合が多い。
ですので、トライアル的な意味合いは薄いかもしれません。
以上がトライアルレースの説明です。

ちなみに、未勝利馬は春のクラシックのトライアルレースに
出走すること自体はできます。
さらにそこで出走権を得た場合(条件あり)、
本番にも未勝利のまま出走可能です。
ただし、この条件を満たした馬は今の所いません。

 

他にもステップレースは、本番(この場合GⅠレースが多い)の
1~2か月前に行われるレースを指す事が多いです。

それぞれのステップレースの内容から、
本番の予想をするのは競馬の基本ですので、
本番を見据えて、しっかりステップレースを見てみると良いですよ。

 

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